リハビリデイサービスたくみ の日記
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花粉症のツボ
2015.02.09
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■花粉症のツボ
くしゃみ、鼻水、これは花粉症の症状ですが、何かの症状と似ていませんか。 そう、カゼです!
花粉症の症状は風邪の症状とかぶっています。東洋医学の目でみれば同じ治療法が可能です。西洋医学の人は「風邪はウイルス、花粉症はアレルギー、同じなんてありえねー。」と言うかもしれません。
でも、あり得るわけです。
異病同治(いびょうどうち)
同病異治(どうびょういち)
という言葉が東洋医学にはあります。これに従えば「花粉症であっても治療法が違う場合もあるし、花粉症と風邪が同じ治療法になる場合もあるよ」ってことになるのです。
花粉症と風邪に共通するくしゃみと鼻水。体の変化にも共通したところがあります。花粉だろうが、ウイルスであろうが、体に起こった変化が同じならそれに対応すればよいのです。
ポイントは前後の温度差です。
花粉症は前(顔面)に熱。
風邪は後ろ(うなじ)に冷え。
相対的に考えると、どちらも前が熱で後ろが冷えです。
前後に大きな温度差が発生したときに、くしゃみと鼻水が出ます(と私は思っています)。
ただし、風邪は初期症状のみが該当します。初期の頃、うなじから背中にかけて皮膚温が下がります。鼻水やくしゃみは「早く、あったかい所に早く行ってシチュー食べて!」という体のメッセージです。それを無視して寒いところに居続けると、発熱します。発熱に至ると花粉症と同じには考えられません。
「前が熱、後が冷え」という状態は手首のツボでバランスをとることができます。手首には外関(がいかん)というツボがあります。面白いことに、うなじが冷えてくるとこの外関も冷えてきます。この外関に鍼をしたりお灸をしたりするとうなじの冷えがとれます。風邪の初期症状に外関は使えるツボです。風の邪から体を衛(まも)る関所だと考えれば納得しやすいのではないでしょうか。
これを応用すると花粉症でも外関を使えることになります。しかし、経験的なことを言いますと効果が低いのです。なぜかと考えたら「そうか!」とあることに気が付いたのです。
高さが違う!!
花粉症と風邪で高さが違うのです。
高さというのは、温度差が生じている高さのことです。
風邪よりも花粉症の方が高い位置で狂っています。
花粉症は目から鼻の高さ、風邪は鼻から喉の高さです。
これを踏まえて外関の位置を考えます。
外関は手首から指三本分肘に向かったところにあります。
手首からみて中心方向です。
頭部のエリアで中心方向にあるのは風邪の症状です(鼻~喉)。
末端に近いのは花粉症です(目から鼻)。
となれば、外関より末端に近いツボがよいのです。
と、ここまでは妄想です。実際に試さなければなんとも言えません。
陽池(ようち)
目を付けたのがちょうど手首の中央にある陽池(ようち)というツボです。
試してみると面白いことがわかりました。朝のくしゃみと鼻水には効果的ですが、その場で症状を和らげるにはあまり効果がありません。朝の花粉症、花粉が引き起こしているわけではないでしょう。やはり問題は前後の温度差です。朝は冷え込む時間ですから、冷えが中心になって温度差を引き起こしていると言えます。花粉症であっても、この朝の時間は風邪っぽい状態と言えます。
陽池は花粉症の「朝に症状が出る」という方にとても有効なツボです。今シーズンに気がついたことです。何例も成功しているので“たぶん”間違いないと思います。私が使ったのはお灸です。 ■前後と上下、そして左右
頭の前には顔があり、そこには目と鼻があります。頭の後ろには天柱や風池というツボがあります。こう考えると天柱や風池は症状を後ろ側からアプローチする方法です。前後の不調和に対応していると言えるのです。問題が単純に前後だけなら、天柱と風池は劇的な成果をあげるでしょう。しかし、一時的な効果の場合もあります。
症状がすぐにぶりかえすのは、花粉症の抱えている問題が頭部の前後の問題だけではないからです。ここに上下を意識した調整が必要になります。また、天柱というツボを緩めるために、わざわざ仙骨にある中リョウを使うのは、上下の問題にアプローチできるからです。
前後に上下の調整が加わることで、状態はより安定しやすくなります。さらに上下の調整は、体の前面、後面、側面の3つに分けることができます。天柱と中リョウは後面です。
前面の例も一つあげておきます。
前面の調整として私がよく使うのは太衝というツボです。足の親指と人差し指の根本の間にあります。このツボは目、鼻、のどによく効きます。この太衝は肝臓と関わりの深いツボで、東洋医学でいうところの肝臓はエネルギーを押し下げる働きを持ちます。
花粉症は頭部に熱がこもった状態であるため、この熱の処理が治療の要になります。この熱を引き下すパワーを与えてくれるのが太衝です。のどを緩める効果もあるので、道を開きながら下に引くという効率のよいことができます。
側面は左右の問題です。症状としては耳の痒みなどが関係してきます。足首にある丘墟も有効です。胸鎖乳突筋という頚の筋肉がすぐに緩むので効果が確認しやすいツボです。
斜め後ろにある風池も左右の問題に対処しやすいところです。さらに左右を積極的に整えようとするならば片側のツボだけ使うという手があります。ただし、上下前後のバランスを考えずに片方の風池だけを使うと、限局したエリアで左右逆転となり周りと調和できません。その結果、寝違いなどの原因になってしまいます。このようなメカニズムに気が付かなかった頃は、患者さんが寝違えてしまうことがありました。今から考えると申し訳ないことです。
ちなみにこの風池、やや深め(もちろん安全な範囲)に鍼をすると鼻の奥の通りをよくする効果があります。蓄膿症のような場合、風池は鼻通りをよくするのに有効です。このように鼻といっても効く部位(位置や深さ)というのがあります。
ややマニアックな感じになってしましましたが・・・参考にしてみてください。
匠たくみ治療院のご紹介(訪問リハビリ・鍼灸マッサージ専門)
http://blogs.yahoo.co.jp/jk2soniw97a1/1247501.html
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